恋心あふれでる

考えてみよう。

アイドルに「触れない」女性タレントを考える。

コンサートロスは終わった、感動はあったものの今年はそんなにロスしなかった。やっぱり初めて行くコンサートの威力というのは凄いのだ。

NEWSのレギュラー放送にも慣れてきた、毎週NEWSが観れるなんてこんな素晴らしいことはない。
今日の変ラボは加藤くんが搾乳する回である。
書いててこのインパクト、まさか自担が搾乳するとは、ゲテモノ食い担当になるとは、こんな未来を誰が想像していただろう。

加藤くんが搾乳しながら「変な気持ちだな」と言っていたが変な気持ちなのは液晶の前の私も同じである。
哺乳瓶で飲んでるよ…、すごい、夢でも見ているのだろうか、変ラボのスタッフさんどうもありがとう。
頑張ったね、加藤くん。

さて、終盤に差し掛かりスムーズ極まりない振りをした若槻さんがイルカの乳を飲むシーン。
乳(こうやって打つのなんか嫌だな)を飲んだ若槻さんがリアクションを取って増田くんにふと触るシーンである。

あっ触っ…

その一瞬の間に反射的に頭に過る。
考えるよりも先に脳は動く、その後全員に振った若槻さんには土下座したい感情が芽生えたものの、気が付いた時にはショックを受けていた。

私は若槻さんが増田君に触った事にショックを受けたのではなくなんの気もなく触った事をまるで普通の事ではないような考え方をしてしまった自分にショックを受けていたのだ。

考えてみよう。
女性で芸能界にいる皆さんはとてつもない程アイドルに気を使っているのだろう、と思う。いや、使っていたのだろう。気というか…まあ。うん。気じゃないな、なんと言えばいいのか。

とにかく、この何気ない一瞬で反射的に「触った…」と思ってしまうくらいには触っていない。
増田君に関しては名前が出ただけで女優さんのツイッターに凸するファンがいるくらいである、そういえばキスマイでも仕事でキスシーンをしたアイドルが叩かれていたような。

※勿論一部のファンです、と補足を付けたいところだが、一般の人から見たら全部ひっくるめてジャニオタなのだからジャニオタこえーと思われても仕方ない。
怖いよ、私だってこええよ…。

触ってもいいじゃないかと思う、全ては液晶の中の出来事なのだ。
そういうところでファンに免疫を付けさせないからこういう思考になるんだ、これはひどい逆ギレである。

一瞬触っただけだ、しかも自然に触っただけである、増田の胸に飛び込んでオエェってやっても不思議ではなかった、筈だ。

嫉妬という感情は残念ながら、液晶越しでも芽生えるものだ。
恋を売るのがアイドルなのだから商法としては嫉妬心を芽生えさせるまで沼におとしているのでいるのだから成功なのだろうし、その嫉妬心を破裂させてファンを離れさせてしまったら意味がない。

女性タレント、女優さん、女性芸人の方もアイドルのファンに凸されて下手に炎上なんかしたくないだろう。
アイドルに触らないというのが恐らく双方に取って一番事が穏やかに進む策なのだろうと、芸能界に足先も突っ込んでない私は勝手に考えている。

でもそれは個人的には少し悲しい。
恐らく私はアイドルに遠い人でいて欲しくないのだろう、遠い、と思うのはコンサートだけで充分である。

液晶の前では近いアイドルでいてほしい、造形的に天使なのには変わりないが、根本は自分と同じ人間で、仕事をして、ご飯を食べて、恋をしているという人間らしい近さであってほしいのだ。

けれど、タレントの皆さんが触れないという気の使い方をしていると『あ、やっぱりアイドルというのには当たり前だけど沢山のファンがいて、一般人のわたしが考え付かないような価値観で毎日を過ごしているのかもしれない』と我に返ってしまう。

その時が一番虚しくて、ショックを受けるのである。

ああそうか、私はそういうショックを受けていたのだ。
増田くんに対して「触った、」と思うと同時に「遠い」と思ってしまって、我に返りそうになってる自分が嫌で、ここで文章を打って考えながらもがいていたのか。

合点がいった。自分の気持ちに納得である。

だから、私は気軽に触って普通のかっこいい男の子という扱いをしてくれる女性芸人の番組を見るとホッとするのだ。
悩んだり頑張ったりしてる姿が観れるバラエティーのNEWSが人間らしくて愛しいと思うのだ。

コンサートでは天使でいてほしいけれど、液晶越しでは人間でいてほしい、矛盾している、求める側はいつでも勝手だ。

私のしらない大人の事情が液晶の向こう側には山ほどあるのだろう、そこに私は口出しできない。多分ずっと触らないだろうし、その度に私は少しショックを受けるのだろう。

だからせめて、自分の好きなアイドルが恋をするドラマに出てほしいと液晶の前で願うのだ。